平凡と非凡

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「もうじき警察が来るわ。そこで大人しくしてなさい」 ポニーテールの女の子の前にいつの間にか全員がひれ伏していた (一体なにをしたんだ……) とりあえずあまり逆らわないでおこうとどこかで誓う俺。 「おもしれェもんが見れた」 「ッ!!?」 真後ろから突然の声 途端、風が全身を貫くような痛みに襲われた とてつもない殺気。 最大限の警戒とともに勢いよく振り返った っがそこには誰もいない 「金はもォいいか」 “それ”は黒塗りのワゴン車の上で立っていた 月明かりが後光となり顔がよく見えない (このいやな感じ……、あの時の殺気の正体か!?) 手で光を遮ろうとした次の瞬間 “それ”はもういなかった。 「はぁ…はぁ……」 長時間水の中にいたかのように息遣いが荒くなっており 緊張のためか、妙に手が汗ばんでいた。 「……! 車が……」 ワゴン車から煙が立ち込めていた 中のメーターなどの電子機器というもの全ての機能が停止した状態で  
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