平凡と非凡

2/27
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/49ページ
一つの小さな部屋に二人の人間がいた 「…………ん」 そのうちの一人、羽霧星空(はぎりほしぞら)が目を覚ます。 「ここは……」 最後まで発するよりも先に両手に異変を感じた 身体は椅子にあずけられ、腕には枷のようなものがしてあり自由を奪われていた。 監禁。 (な、なんで……?) 身に覚えがない羽霧星空は当たり前のように、疑問に押さえ付けられた。 目の前には女が一人 自分と同年代くらいの、不機嫌そうなつり目で、髪をうしろで束ねたポニーテールという髪形。 その娘に見覚えは、 「あぁ!! お前っ!!」 あったようだ。 「やっと起きたのね。はぁ……、一体アンタが起きるまで何時間ここに居たと思ってんの!? もうちょっと早く起きなさいよ!」 「ええ!? す、すいません」 ふん、と鼻を鳴らし、羽霧星空を見下すためさらに顔を上へ反らすポニーテールの女。 羽霧星空はなぜこうなったのかを鮮明に思い出そうとした
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!