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一つの小さな部屋に二人の人間がいた
「…………ん」
そのうちの一人、羽霧星空(はぎりほしぞら)が目を覚ます。
「ここは……」
最後まで発するよりも先に両手に異変を感じた
身体は椅子にあずけられ、腕には枷のようなものがしてあり自由を奪われていた。
監禁。
(な、なんで……?)
身に覚えがない羽霧星空は当たり前のように、疑問に押さえ付けられた。
目の前には女が一人
自分と同年代くらいの、不機嫌そうなつり目で、髪をうしろで束ねたポニーテールという髪形。
その娘に見覚えは、
「あぁ!! お前っ!!」
あったようだ。
「やっと起きたのね。はぁ……、一体アンタが起きるまで何時間ここに居たと思ってんの!?
もうちょっと早く起きなさいよ!」
「ええ!? す、すいません」
ふん、と鼻を鳴らし、羽霧星空を見下すためさらに顔を上へ反らすポニーテールの女。
羽霧星空はなぜこうなったのかを鮮明に思い出そうとした
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