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ようやく彼女の長かった説明も終わり、羽霧星空の腕から束縛が落とされた
「その『解放者』ってのを集めてどうすんだよ。まさか談話するわけでもないだろ」
「当然でしょ。普通の人間にはできない、アタシ達みたいな特別な力を持った人間にしかできない仕事が主よ」
取り外した枷とその鍵を乱雑に捨てながら説明する
その光景を複雑そうにも横目でとらえる羽霧星空は
「いや『SWAT』自体が十分特別なのが集まってるじゃねぇか」
戦後を支配してきた裏社会勢力を外面的にしろ“普通”まで戻したのが『SWAT』だ
常人から逸脱した人材が揃っていて当たり前。
「それよりも特別ってことよ。それぐらい気付きなさい」
「ぐ、くく、く……、まぁつまりぃ、人々の安全を護る仕事ってことか?」
「そういうことになるわね」
「断るっ!!」
「な、はぁ?! あんたバカなの!? よくわからないけどここは流れ的には承諾する場面でしょ!!」
よくあるパターンとして彼女は“普通”の例を出した
強気な彼女もさすがに少しぶれた。
「そんなもん関係ねぇんだよ。無理なもんは無理だ。こればっかりはお前の命令的口調でもきかねぇ」
「理由を教えなさい!」
ここで引き下がるわけもなく、食ってかかるような口調になった
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