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「い、いやほら、チィ姉のご飯は冷めても美味しいよね!」
「うん、そんなことは訊いてないの。なぁにこの時間は」
空と直接的な血の繋がりはないにしろ、空にとっては姉も当然の存在
そして絶対に逆らえない存在でもあった。
その恐ろしさを日々の付き合いから重々認知していた。
だからこそこのあと何が起こるか空には安易に想像できた
そして、それから逃れる手段は もうない。
「ち、違うんだよ、今日俺さ銀行強盗を捕まえたんだぜ! へへっ、立派なことをしたもんだ」
空が誇らしげに言ったそのことを聞いても
彼女は笑顔を崩さない
「へー…あれだけ危険なことには首突っ込んじゃ駄目って教えたのに……。またやったんだ」
目元に陰りがはいってきた
「……あ」
先に空の顔が崩れた
どうやら墓穴を掘ったようだ
「帰ってこないのに連絡一つないし、私の稽古はほったらかしにするし……挙げ句には言い訳までするし……」
「ち、違っ」
もう何を言っても無駄だった
「私はそんな空くんが大ッ嫌い!!」
「ぎゃあぁぁぁぁ!!」
地面に何度もたたき付けられた後、
空は天へと投げ飛ばされていった
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