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(この距離……、どう頑張っても銃弾の方が早いだろうな。下手に動くと躊躇いなく撃つだろーし……)
嫌な汗が拭いきれない
眼前に転がっている男を盾にすれば一撃は防げるだろう。
だがそんな非道なことできるはずもない。
そもそもあの武器に貫通性が備わっていないとも考えがたい。
ならば、このまま捕まるのを待つのか
結果は同じだ。
(くそ、嫌なことに首突っ込んじまったなぁ。こんな所に正義のヒーローなんて来るはずもねぇし。……俺が正義のヒーローになるっきゃねぇ!)
リーダー格の男の前で一歩大きく後退した
「おいてめぇ! 動いてんじゃねぇぞ」
予想通りリーダー格の男が反応しジャガー・ガンとかいうピストルの銃口を向けてきた
狙いはここ。
(外せば終わりだ……!!)
下がらせた右足を力一杯蹴り上げた
と同時に小石程度の物が夕闇を切り裂き銃口へと突き刺さる
はずだった。
実際には想像していたよりも強く蹴りすぎたため、小石はそのまま夕闇の空へと消えていってしまっていた。
しかもその事にリーダー格の男は気付いてしまった
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