8338人が本棚に入れています
本棚に追加
/99ページ
「じゃ、俺も行くわ。」
そう言うと、海君はドアを向かって歩きだした。
途中、仁さんの横で立ち止まり、無言で頭を下げた。
そして、振り返ることなく控え室を出ていったのだった。
そんな海くんの姿に、胸が熱くなった。
「海人くん、いい男だな。」
「…そうだね。」
「負けられないな。」
「…えっ?」
「まぁ、負けてないけどな。」
「…?」
そう言って、私の目を見つめる仁さんにドキッとした…
最初のコメントを投稿しよう!