第7話

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―優凪side 「…仁さん?」 まっすぐ前を待て歩く仁さんに不安になって声をかけた。 「ん?」 振り返った顔は優しかったけど、やっぱりいつもの仁さんでなくて… うまく会話が繋がらない。 もう、祥ちゃん… 元彼だなんて言わなくても! 間違いじゃないけど… でも、別れた理由が理由だし… なんでわざわざ… 仁さんに言わなきゃいけなくなるよ… 隠し事はしたくない。 でも…言っていいのかな? 今、もしここに仁さんの元カノが現れたら? やっぱり嫌だな… しかも『元彼女です』なんて言われたら… …ヤダヤダ!旅行楽しめないよ。 うん、私の口からキチンと言った方がいい。 「仁さ…「優凪?荷物置いたらショッピングでも行く?」 「えっ?ああ、うん!」 「こっちは雨はめったに降らないし、気温が高いから乾燥してるんだ。出歩くときの水分補給用の水は必須だぞ?」 「そ、そうなんだ?」 突然、いつも通りに仁さんが話し出したから、なんだか言い出せなくなっちゃった… 大丈夫…なのかな? こんな事でヤキモチ焼くのは私くらいかな! …そうだよね。 うん。
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