第7話

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―仁side 「祥ちゃん…」 優凪が呟いた。 そして、繋いだ手に力が込められたのを感じた。 …優凪? 俺もしっかり握り返した。 「優凪、大胆になったね。まぁ、あの頃はまだガキだったもんな!」 優凪は不安そうに俺をみていた。  「祥ちゃん、昔の話はもういいよ…」 「なんだよ?思い出話くらいいいんじゃない?俺にとって優凪は最後の女なんだから。後にも先にも優凪以外ないよ?」 なっ! 思わず優凪を後ろに隠す… こいつ…! 「もう!意味深な言い方しないで!私は祥ちゃんの為に…」 …こいつの為? 「あれ?もしかしてまだ言ってない?じゃあ彼は心配だろうね?」 …言ってない?何を? 「もう!知らない!」 優凪が俺の手を引っ張ってホテルに向かって歩きだす。 後ろから、奴の笑い声が聞こえていた… 優凪、一体何があったんだ? 過去を詮索するような事はしたくない、でも…聞いていいか?
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