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ホテルの部屋に入ると、優凪がくるっと向き直って俺を見た。
「仁さん、何かごめんね?」
「いや、大丈夫だよ?まあ、気にならないって言ったら嘘になるけど…」
「だよね…」
「でも、無理には聞かない。」
「ううん、聞いてほしい!
私、祥ちゃん悪いと思ったからいえなかったんだけど…仁さんに嫌な思いしてほしくないから!」
「…うん、優凪が話してくれるなら聞くよ。」
優凪の手を引いてソファーに座らせ、俺も隣に腰をかけた。
「あのねっ、祥ちゃんと付き合ってたのは高3の時で…それまでずっと仲の良い友達だったんだけど、祥ちゃんに付き合おうと言われて…
お互い恋愛に疎くて、高三にもなってはじめての相手だったんだけど。」
「…うん。」
「お付き合い半年くらい続いたんだけど、友達の延長の様な感じも抜けきれなくて…ある時、祥ちゃんから別れを切り出されたの…」
…あいつから?
「やっぱり、私とは友達で居たいって。」
…あいつにとって、最初で最後の女なんだろ?なんでだよ?
「私は納得出来なくて、祥ちゃんに理由を聞いたの。」
…そうだろうな。
「そうしたら…」
…そうしたら?
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