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―仁side
優凪が会社で倒れた時は、本当に焦った…
以前倒れた時は明らかに赤い顔ですぐに発熱が考えられたが、今回はただ蒼白な顔色で…
呼び掛けにも答えず、額からは冷や汗…触れた頬は冷たさを感じるほどで、何か重大な病気ではないかと心配した。
病院で『妊娠』と聞かされても、安心して脱力したのが先で、喜ぶのを忘れたほどだった。
落ち着いてから、俺達の子供が出来たと言う事実を理解し、嬉しかったし心から喜べたのだけれど…
どうも…あの時、優凪を失うかもしれないと感じた恐怖が、俺の心に住み着いていて、過保護にさせる。
心配したって仕方がないのは分かってるんだけどな…
出来るなら、24時間側に置いておきたい…
なんて、
出来ないことを思い、思わず自ら笑ってしまった。
…俺も随分変わったよな。
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