第8話

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「『仁愛』ね。 いいんじゃない? それじゃあ男の子だったら? 優凪の優と対で『秀』とか?『優秀』ってね。 でも、優凪は一文字じゃないんだし、そこにこだわらなくてもいいとは思うけどね。」 「そうだけど… でも考えてたら尚更一文字が良くなってきちゃったな。」 それから二人で本を見ながら、いくつかの名前を考えた。 真剣に本をみたり、くだらないことを言って、ふざけあったり… 名前を考えている時間はとても幸せで、二人の間の空気さえも温かく感じた。 「…幸せだな。」 仁がお腹を撫でながらつぶやく。 「…幸せだね。」 次の瞬間、潔く唇が塞がれた。
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