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「『仁愛』ね。
いいんじゃない?
それじゃあ男の子だったら?
優凪の優と対で『秀』とか?『優秀』ってね。
でも、優凪は一文字じゃないんだし、そこにこだわらなくてもいいとは思うけどね。」
「そうだけど…
でも考えてたら尚更一文字が良くなってきちゃったな。」
それから二人で本を見ながら、いくつかの名前を考えた。
真剣に本をみたり、くだらないことを言って、ふざけあったり…
名前を考えている時間はとても幸せで、二人の間の空気さえも温かく感じた。
「…幸せだな。」
仁がお腹を撫でながらつぶやく。
「…幸せだね。」
次の瞬間、潔く唇が塞がれた。
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