第壱話:始め!

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そんな茂道は陽気に、めんどくさい勘違いをしてみせた。 「新美、いじめはダメだぞー!」 「違っ…!」 少年は、否定しようと声をあげたが、男には聞こえていないようだった。 「仲良くなー」 笑いながら、男は去っていく。 そして、気まずい空気だけが残された。 不機嫌な表情をした少女が、戸惑っている少年を睨みながら尋ねた。 「アンタ名前は?」 少年は、びくびくしながら応える。 「富岡沙姫(トミオカ サキ)です。えと、新美彩華(ニイミ サイカ)さんですよね!?」 彼は、自分の名前と少女の名前を口にする。
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