愛の第四章

3/11
前へ
/125ページ
次へ
きっと彼女たちは蓮のファンだろう。 「で~あの~先輩がたが私に何の用で~」 と後ろに引き下がりながら先輩たちに言うリコ。 「私たちの蓮を盗ったんでしょ?ちゃんと主張しなさいよ。この馬鹿女が。」 と黒髪の先輩がリコの目線に立ってにらみながらリコのブラウスの襟を掴んで思いっきり押す。もちろん力の弱いリコはバタンッとしりもちをついてしまった。 「リコちゃん~私たちの心の傷の方が痛いのよ~ 分かってる~?」 と先頭にいる美人(リコには負けるが)がリコの前のしゃがんで言う。 「あのっ!」 とリコが何かを言おうとするとその美人は 「黙りなさい。」 とリコの頬を叩く。 「痛いっ!」 とリコが一粒涙をこぼすとリコの後ろに影が現れた。その影はリコを叩いた美人を無理やり立たせ思いっきりひっぱり押した。もちろん、その美人は力に耐え切れず倒れてしまいその押した影をにらみつけようとしたが目を見開き震えた声で 「に、逃げるわよ!」 といって女子を引き連れて逃げていった。
/125ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加