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「うぅ…………」
俺は目を覚ました。
辺りは白い空間のみが広がていて、体に痛みは無かった。
うん、まずは一言。
「なんじゃこりゃー!」
有り得ない、ここが仮に病院だとしても痛みは残るだろ?それに、俺、轢かれた…………よな?
つまり、ここは…………
「まさか、天国、とか言わないよな…………?」
「いや、当たりなんですけど」
俺は驚いて、声のするほうを向くと、そこには白い翼がある青年がいた。
俺は、青年に尋ねた。
「は!?ホワイ?何で!」
「落ち着いて………。しっかり話すから」
話す?今ここにいることをか?
「うん、そうだね」
「ちゃっかり人の心を読むな」
最悪だ、この人。
「それで、君が何故天国にいるかわかるかな?」
「確か、車に轢かれて…………」
「当たりだね。まあ、そのことさ」
早く教えて貰いたいものだな。
「それは…………」
「(ごくり)」
「僕が手違いで君を死なせてしまったからさ!」
なん………だと………。
「いやー、ほんの遊び心で車を動かしてみたら君に偶然ぶつけてしまってね。はっはっは、僕の腕も堕ちたと言うこと----」
「ふざけんなよぉぉ!!何?俺はこのまま終わりなのか!?ならいっそこいつ殴って………」「あの、いや、だからねこれは----」
「神様!」
と、女性---翼有りの、が青年に駆け寄る。
えっ、こいつが神様!?
「全く、何で無駄に死者を出したんですか!」
「いやぁ、悪気は無かったんだけどね…………」
いや、さっきアンタ遊び心でとか言ってたよな。
「そうですか、後でお仕置きです。----で、あなたが被害者さん?私は神様の補佐のミカエルです」
と、頭を下げるミカエルさん。
「ご丁寧にどうも。俺は秋谷玲です」
「玲さん……ですね。ちなみにこの人が」
「神様でーす!」
イラッ、ときたが堪えて堪えて。顔面に鉄槌を入れたいが堪えよう。
「ぶへぇっ!痛いじゃないですか!」
あ、殴ってた。すまんすまん。
「カッとなってやった。しかし、後悔はしていない」
「そうですか………」
神様を殴るとか、良い子は真似しないでね!
多分出来ないだろうけど!
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