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学校につくとそのまま保健室に向かう。
「おはよ。戸田ちゃん」
「おはよう」
この人は戸田典子先生。
ミカは“先生”とは呼ばず“戸田ちゃん”と、友達風に呼んでいる。
戸田からしてみれば妹のような存在。
「じゃあ私職員室にいるからね」
教師は朝から職員会議。毎日昨日の出来事を話し、改善点を見つける。
生徒からは好かれ、保護者からは安心して我が子を預けられる、そんな学校を目指している。
戸田が早い時間帯で職員室に行くのは掃除のため。
なんでも教師になる前はOLをしていて、新人の頃はよく朝一で掃除をさせられていたとか。
その時のクセというか、初心を忘れないように今でも同じことをしている。
残されたミカは特にすることはなく夏目漱石の『我輩は猫である』を読みはじめた。
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