エピローグ~会章~

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どれくらい時間が経っただろう。 涙が乾いて、頬のあたりがパリパリと、顔を動かす度に痛い。 不意に外から車のエンジン音が聞こえてきた。 窓の方を見ると、ハルナの車が家の前に止まっていた。 玄関の方でガタガタと音がする。 「あ、ユウヤ発見!なかなか帰ってこないから迎えにきたよ」 振り返ると薄緑のワンピースを来たハルナが立っていた。 「ほら、早く帰ろ?さっきね叔父さんからワインが届いたんだよ。オードブルも作ったしね」 俺の手を引きながら、この場に似合わない楽し気な口調で喋り続ける。 今はワインなんて気分じゃなかった。 それよりも問いかけたい。 どうして君はこの家で笑えるんだ…? だけど言葉は喉の奥に飲み込まれた。 それと同時に俺の中で、何かが音を立てて崩れていくのが分かった。
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