最終編

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見間違えではない。 テレビに映っていた写真は、間違いなくミサト自身だ。 死亡、死亡、死亡。? ただその一言だけで、身体が硬直する。 ボリュームをあげようとするが、手が震えてボタンを押せなかった。 リモコンを持っていることさえ危うい。 やがて震えは全身に至った。 錯乱する意識を無理矢理押さえつける。 「ハル、ナ…ハルナ…」 やっとのことで絞り出した声は、情けないくらいに消え入りそうだ。 ハルナ、ハルナ起きてくれ… 思い通りに動かない手をぶつけるようにしてハルナを揺すった。
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