最終編

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「だって私がユウヤと一緒に行ったら変じゃない。私も呼ばれたら行くから、ユウヤは一人で行ってよ」 言い訳じみた口調だ。 警察に行くのが面倒なんだろう。 もう一度寝る気か? 「ちょっと緊張して疲れちゃった」 ハルナは小さく欠伸をした。 俺はそんなハルナを尻目に、適当に服を着て、上からコートを羽織った。 「ね、もう電車動いたらしいよー」 寝室を出たところで、ハルナが俺に叫ぶ。 電車が運転を開始したとはいえ、今は乗りたくない。 大通りに出て、タクシーを拾うか。
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