最終編

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その上、警察にいる時に受信したメールにはこうあった。 『警察から帰ったら、どっか美味しいところに食べに行こー(*^^*)私とユウヤの新生活のお祝いだよ♪』 メールを見た瞬間、俺はハルナに得体のしれない恐怖感を抱いた。 ふぅ、と俺はゆっくり息をはく。 二週間ぶりの空気だ。 ダンボールで塞がった両手を器用に使い、リビングのドアを開ける。 「あ…」 一歩中へ入った時、俺は思わず声を漏らした。 中には大量のワイシャツが散乱していたのだ。 なんだこれ… それらのワイシャツはどう見ても俺の物だった。 俺が別居する時に持って出たワイシャツはお気に入りの数枚だけ。 荷物が多くなるのが嫌で、また今度全部まとめて取りに来ようと思っていたのだ。 だけど結局、気まずくて取りに来ていない。
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