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「あの…落としましたよ?おーい…」
「あ?俺?」
そう言うとその子は俺の学生証を持って走ってきた。
「変わった名前ですね。ふゆきくんって。」
え?こいつ真面目に間違えてるの?
「ぷっ…アハハ!」
「え?えっ?どうしたんですか!?」
「おまっ…お前まじで?ククッ…俺の名前…ふ ぶ きだよ!」
そう言うとその子は顔を真っ赤にした。
「すっすみません!どちらにせよ、変わった名前ですね。ていうか、いつまで笑ってるんですか!」
あまりの面白さに笑いがとまらなかった。
「あー!ひさしぶりにこんなに笑った~サンキューな!」
「いっいえ!後…その髪、目が痛いです!」
「は?それは黒にしろと?」
「はい!」
名前も知らない子にいきなり髪染めろなんて初めて言われた。
なんなんだ?この子は…
「あっ学校が始まっちゃいます!走りますよ!」
「ちょっ!おまっ!そんな…」
手を掴み、走っていく。
「成沢 美桜(なりさわ みお)!お前じゃなくて美桜です!」
「あーはいはい。つか!早っ!もう着いた…意外に体力あるな…」
「はーはー…はーはー…」
ってなかりきつそうじゃん…
「ほらっ…飲めよ…ココア。」
美桜はしゃべるのも出来ないのか、頷いて受け取った。
やっと落ち着いたが、顔色が悪い。
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