1人が本棚に入れています
本棚に追加
美桜がこの世からいなくなってからの俺はショックで何も食べずに、寝ることもせず、ずっと空を眺めていた。
友達が来て、食べ物をくれたり、励ましたりしてくれたがなにも応える気力がなかった。
それでも友達は毎日来て、食べ物をくれた。
ある日、俺は手首を切った。
この世に生きていても美桜がいなければ生きている意味がないと思ったからだ。
止まることを知らない血はどんどん出てくる。
意識が遠退いていこうしたとき、なんと美桜の親が入ってきた。
「なにしてるの!?お願いだから!あなたは美桜の分も生きて!今は辛くても前に進まなければなにも始まらないのよ!」
泣きながら訴えた。
俺は気づくと、病室にいた。
「よかった…吹雪!心配したんだぞ!」
「すまなかった…これからは美桜の分まで生きるよ…」
それから、少しずつ自分を取り戻した。
美桜。
今は俺の中で生きてるんだよな?
だからかな…
たまに無性に走りたくなったり、バカするようになったりしたのは…
美桜に逢えてほんとうによかった。
美桜からたくさんのことを学んだよ。
これからはそれをバネにして高く伸び続ける。
美桜の分まで一生懸命生きるよ…
胸に手をあて、誓った。
最初のコメントを投稿しよう!