或る男

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 ここは、関ケ原大学織田ゼミの教室  織田ゼミとは、関ケ原大学人間行動学の織田信長教授(四十三歳)と対人行動学豊臣秀吉准教授(三十五歳)と大学生十数名からなるゼミの事である。  今は春休みの季節、講堂にはゼミ生達の姿はなく、織田信長教授が一人、講堂でゼミ生達の論文採点しようと静かな講堂に入って来た。  織田教授は、講堂に入ると教壇に向かい、椅子に座ると机の上パソコンの電源を入れた。  静かな講堂にパソコンの立ち上がる音が響き、そしてパソコンが立ち上がると同時に、メールの着信音が鳴り響き、数通のメールが届いた。
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