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「はぁっ。春休みの間なら、手伝います。まぁ、暇な時間が多いですから。遊んでいるよりは、手伝いながら研究テーマのヒントが、見つかるかも知れませんから。」
と豊臣准教授は、半分、織田教授の権力に屈し、半分は暇潰しに織田教授の手伝いを引き受けた。
だが、この研究を簡単に引き受けた事が、この研究から抜け出す事が困難になろうとは、豊臣准教授は知る由もなかった。
「豊臣君っ‼ありがとうっ‼早速で、悪いのだが・・・。明日から、この男の周辺調査をお願いしたい。一応、探偵にこの男の住所と名前を調べてもらったが、これ以上は、個人情報保護法と言う法律で調査が出来ないらしい。だから、豊臣君っ‼宜しく、頼む」
と織田教授は言いながら、ワイシャツの胸ポケットから、一枚の紙切れと茶封筒を豊臣准教授に渡すと、織田教授は自分の顔を机に付けた。
紙切れには、彼の住所と名前が書かれていた。そして、茶封筒の中には、一万札が十五枚くらい入っていた。
「おっ、織田教授。わかりましたから、あっ、頭を上げて下さい。おっ、お願いですからっ‼」
と、慌てて、織田教授に豊臣准教授は言った。
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