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よし、飯だ。飯さえ食べればこの空気もなんとかなるだろう。
「家康、三成は・・・?」
「まだ寝ているんじゃないか?」
見るからに低血圧っぽいもんなぁ・・・。俺がちゃんとしないと、生活習慣が大変なことになりそうだ。
「三成、起きて。朝ご飯だよー」
「・・・」
へんじがない ただのしかばねのようだ。・・・つか息してる?全然動かないけど大丈夫?
余りに心配だったので、顔を近付けて寝息を聞く。よかった、死んではない。
「三成ったら」
「・・・木代、うるさ・・・ッ!!近い、退け!!」
「うわっ」
距離が近くて不快だったらしく、思い切り突き飛ばされた所を家康に支えられた。家康ナイス!
「ごめん、びっくりしたよな」
「三成。大和は飯を作ってくれたし三成を起こしてくれたんだ、その態度はよくないぞ」
「貴様には関係ない!」
おいどうした?寝起きの三成はなんとなくわかるけど、家康までピリピリしちゃって・・・!!
「家康。二人の事は俺が決めたことだから、余計なことは考えなくていい」
「しかし、大和」
「いいったら!」
・・・表には余りに出てなかったけど、やっぱり家康も不安なんだな。
「この話はまたにしよう。ほら、せっかくの飯が冷める」
「そう、だな」
三人でちゃぶ台を囲み、ご飯を食べる。あぁ、沈黙がいたい。
「・・・三成、おいしい?」
「辛い」
「そっか。次から気をつけるよ」
俺にとったらこんなもんかな、って感じだけど・・・やっぱり昔と今じゃ違うよなぁ。
「大和、ワシはこれ好きだぞ!」
「本当に?ありがとう」
気遣ってくれる家康に微笑む。家康は、少しいい子すぎるんだなぁ。
「んと。俺今日は会社だから行くね」
「会社?」
「あ、仕事。奉公」
三成に怪訝な顔をされてしまう。・・・言葉に気を使わないとな。
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