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あぁ、今日は不思議な日だ。
いつもとはちょっと違う夜。サービス残業にクッタクタにされ、俺はやっと我が城...あるマンションの205号室についた。
「よし、やんぞ!!」
今日いつもと違う点と言うのは、愛すべき同僚がプレステ3を貸してくれたのだ!!
「いやぁ・・・よかったよかった」
ソフトだけ買っていた戦国BASARA3、やっとできるぜ!さて、ソフトをセット!!早く始まれOP!たぎれ俺の魂!!
「・・・ん?」
いつまで立っても始まらないOP・・・え、ナニナニ不良品?
「マジありえんしー」
プレステ3は正常に稼動している、接触にも問題はなさそうだ。テレビも勿論問題はない。・・・ソフトの不良品か?
「あぁ、俺ってなんて不幸な子」
今日はこれだけを楽しみに仕事を頑張ったのに!!あーあ。
「ん?」
ガガァン・・・
近くに雷が落ちたようだ。
辺りが暗くなり、電気の類が全て切れる。まあ俺も23歳、しかも男。慌てない、慌てない。
パチっ
電気が付いた。
「さて、カップラーメンでも作るかな」
「いぃえぇえやぁあすぅううッ!!!!!」
「うぁあああああああッ!!!?」
いきなり首元を掴んで、持ち上げられた。更には刀を首筋に当てられる。
「やめろ三成、そいつはワシではないぞ!」
「な、貴様、いつの間に私の背後に回った・・・!!」
男は俺を捨てるように投げると、もう一人に対峙した。・・・え?何だこいつら・・・
「いぃえええやぁあすうううッ」
「三成・・・ワシは絆の力でこの国を治める!」
家康と、三成・・・!?何故、どうしてここに!?もしかして俺、二次元入り!?・・・てかてかヤバいぞ、二人とも武器構えてるし!
「消えろ、家康・・・地獄で秀吉様に泣いて詫びろ」
「さようならだ三成・・・」
「やめっ・・・やめろって!!!」
今にでも殺しあいそうな二人の間に割って入る。だって、背景は俺の部屋、こんな所で争われたら困ってしまう。
「何者だ貴様!」
「ここは危険だから下がっているんだ!」
「下がるも何も、ここは俺の部屋だ!!」
「は・・・」
「・・・そう言えば」
そこまで言うと、やっと二人が武器をしまってくれた。・・・やれやれだぜ。
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