三夜目

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PSPをしている三成を尻目に料理をする。・・・やばい、視界にずっと三成が居る気がする。 「・・・大和?」 「っ、家康か・・・」 「どうした?ぼんやりしている様だが」 じ、と家康に見詰められる。・・・心配してくれてるのか。 「優しいなぁ、家康は・・・」 「うわ、大和・・・!?」 ぎゅうと家康を抱きしめる。ちょっとゴツいけど抱き心地がいい。 「家康ー、家康かわいい」 「大和・・・!!」 「んー?」 「料理が、焦げるぞ!!」 あぁ、そうだった。料理してんだった俺・・・今日のメニューはハンバーグです。 「離れたくない」 「大和・・・」 抱きしめていた所を離され、無理矢理フライパンの方を向かされる。むむ、そんなに嫌だったか?それとも俺よりハンバーグが大事か! 「・・・こうすれば、いいだろう」 肩に手を回され、後ろから家康が抱きしめて来る。 「い、家康?」 「どうした、大和?」 「・・・家康って、そういう奴だよなぁ・・・」 ここでは大人しいししおらしいから油断していたけど・・・彼は権現だ。さすが権現様。 「俺どっちかっていうと抱きしめる方が好きだー」 「それは仕方がないだろう、大和の手は塞がっているんだから」 抱きしめられるのも嫌いじゃないけど・・・何となく、いつもとは違う家康にドキッとしてしまった。 「家康、お皿取って」 「あぁ」 そう言って家康が離れた後、思わず鏡で自分の顔を確認した。 「ほら、これでいいか?」 「あ、あぁ、うん!」 必死で顔を隠しながら、皿を受け取る。 ・・・そこには、熟れたトマトみたいな俺がうつっていたから。
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