3.幼なじみ

4/4
前へ
/15ページ
次へ
詩音の携帯が鳴った。 それはいたっていつもと同じ、何も変わらない。 ただ、一つだけ、いつもと違ったことがあった。 詩音は、メールを読んで…優しく笑った。 ゆずにしか見せない、いや、ゆずにも最近見せたことないぐらい優しく、その画面の向こうの誰かに笑いかけた。 ……ムカつく。 相手は誰って聞くと、女子だって。 しかも、自分からメアドを教えたんだって。 …ムカつく。 詩音は、今まで誰からのメアドも受け取らなかった。 ゆずでさえ自分からメアドを聞いた。 なのに、そのマネージャーには、なんで自分から教えたの? それは部活が同じだから?それとも……。 ……ムカつく。 ゆずが一番長い間詩音を見てる。 詩音は、ゆずのものだから。 誰にも詩音に近づいてほしくない。 だから…ゆず、頑張るね。 待ってて、詩音。 絶対、絶対絶対絶対絶対!! その子より頑張るから。 だから、昔みたいに…… “ゆずだけを見てて” END
/15ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加