彼女の大嫌いなコンサートホール

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「だから、いつの間にか、君を好きになってた」 それを僕は、勘違いした。 「……泣きたくてもね、お父さんが言うの。『曲にしなさい』って」 僕の誤解で彼女を傷つけ、僕の言葉で彼女を傷つけた。 彼女を追い詰めたのは、彼女の父ではなく僕だ。 「あの娘の事、本気でどうにかしちゃおうと思った」 僕が一方的に愚痴っていただけなのだが、どうやら彼女の目にはそうは映っていなかったようだ。 「でも、君が私の事好きって言ってくれて、死ぬ程後悔した」 彼女に伝えられてはいないのだけれど。
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