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次の瞬間、私は天蓋付きのベットで横になっていることに気がついた。
じわじわと戻ってくる感覚と、かすかな動悸。
朝日が差し込んできたので、まだ朝だということを知る。
それで、ええと、
ここは一体どこでしょう。
ガバッと起き上って、部屋のあまりの豪華さと広さにめまいがした。
こんな部屋に、こんなにぼろぼろの服を着た私がいるという、なんとも奇妙な状況だった。
「それで、君は今、年はいくつだね?」
いつの間にか、窓の近くの深紅のソファーに一人の老人が座っている。
「じゅ、15です。あ、でも、今日が誕生日なんで、12時になったら16歳になります」
わけもわからないまま、反射的に返事を返すことができた。
それからじっと彼を見る。
ああ、この人、見たことがある。
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