始まり

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日向は花宮とも俺とも目的が違う。 昔に刻印を手の甲に刻まれたらしいが、その刻印の呪いは解いた。 んで、今は俺の元で働いている。つーか聖書集めに協力してもらってる。 そして日向は呪いを解いて自分の妹を探しているらしい。 妹の事はよく知らないし、聞いてもいない。 あいつが言うには妹が持っていた聖書の1つがあり、その種類の探しだせば見つかるとか。 ただ、これは日向の憶測だ。 確信はないけど、そうだと日向は言い張る。 俺自身は日向の力を買ってる。力は花宮に負けるが、頭の回転は花宮を上回る。 そばに置いて損はないと思うし。 花「いいけど、その前に1つ」 「おう」 花「敵も来るらしいわよ」 「はー?めんどくせぇな」 日向は嘘を吐くのがうまい。感情を表には決して出さない。 だから、俺の敵である音葉が協力している"クリード"って組織に侵入させてはいるけど。 ま、音葉が本当に協力しているのかわかんねぇし、クリードの組織も目的は見えないしで、気味が悪い。 「敵ってなに?音葉か?それとも」 花「両方よ」 「うげー」 クリードは人数多いからこっちが不利になる。 俺たちの方は日向を含めて4人だし。 「んー、花宮も得するってことは聖書は2つか?」 花「えぇ」 月「どうぞ」 月村がキッチンから出てきたと思えば、その手には紅茶とケーキ。 それをテーブルに、花宮の前に置く。花宮は目をキラキラと輝かせている。 花「ありがとう、月村さん」 月「いえ、いつも私の主人が迷惑をかけているので」 「おい!俺は何もしてねーぞ!」 花宮はケーキをどんどん食べている。 花宮はマンションに1人暮らしでまともに飯を食わないらしい。 だから、たまに月村の飯をここに食いに来る。 「2つかぁ…ま、ギリギリってところかな!」 ついでにいうと花宮は鈍感だ。 日向があっちに居るのはスパイだってことに気づいていない。
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