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俺が行くことになって彩南は笑って喜んだ。でも俺はその日を最後に2人と距離を置いた。
限界を感じたんだ。彩南への想いを制御するのに。
だけど距離を置いたせいで俺は刻印を刻まれた。そう、呪いを受けたのだ。
呪いで済んだのは月村がそばにいたから。月村がいなかったら俺は死んでいたかもしれないと...
俺のじいさんに聞いた。
そして…――涼太は死んだ。
デートの約束をした日、発作におそわれ病院に運ばれたが間に合わなかったらしい。
彩南は待ち合わせの場所で何時間も待っていた。
俺は2人がよく待ち合わせをしている場所に走って向かったのをよく覚えている。
『嘘だよね?涼ちゃんが死んだなんて、だましてるんでしょ?』
俺の顔からは冗談だって思えなかったらしく、それでも信じられなくて、何度も何度も確認してきた。
でも俺には首を横に振ることしかできなかった。
俺は落ち着いた口調で彩南に説明をした。
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