守りたかったもの

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その時の会話を俺はよく覚えている。 あの時の俺はとにかく女々しかった。本当に。彩南に迷惑をかけた。 それからはいつも一緒に学校へ行った。帰りも一緒だった。 「食い終わったー!」 月「持ってきてください」 「わーってるよ!」 俺は皿を重ねてキッチンを持っていく。月村に渡すと洗い始める。 俺はもどってコップと箸を持った。キッチンに行って月村に渡す。 洗い終わるまでに俺は歯を磨きに行く。 彩南は表上元気で何もなかったかのように過ごしていた。俺も涼太のことには触れなかった。 俺は告白されることが何回かあったが、OKしたことはない。 涼太の事をずっと想っているのもわかっていたけれど、俺は結局彩南を諦めきれずにいた。 それから俺は高校に入って金髪に髪を染めた。そして耳もあけた。それは俺なりのけじめのつもりだった。 俺が行ってる高校は校則が緩い。何をしても怒られない。 まぁ、喧嘩とかは別だけど。 たいていは自分の事は自分の責任で片付けられる。
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