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と二人は叫びながら外に出た。
「…!!!!」
夏美はもう怒りで言葉が出てこなかった
「夏美。次は僕らだから行こう!?」
夏美は小さな溜息をつきながら僕と一緒に校舎へ入った
「いったい、4人とも何を見たんだろ?とくに和馬達」
「やっぱり幽霊なのかなあ?」
二人はいろいろ考えてみた
「とりあえず、まずは職員室ね」
そして一通りまわったが幽霊らしきものはでてこなかった。
「何も出てこなかったね」
「つまんなかったわ、なのに、みんな。あんなに怯えるなんて絶対変よ!それに目印が一つもなかったわ。和馬達の場合は入ってすぐでてきたからしょうがないけれど。修達のは絶対にあるはずよ!?なのに、なんで」
「とりあえず、外に出よう??」
「え、あっうん。」
そして僕らは外に出た。
「早かったなあ!やっぱ出ただろう!!!!」
「!!!!」
「なんにもでなかったわよ!!それよりも!修達。目印残してって言ったじゃない!」
目印!!!
「目印ならちゃんと残したよ」
修は優子を見た。優子はうなずいた。
「どこに?」
夏美は聞いた。
「どこにって黒板にチョークで」
「チョークなんてどこにもなかったわよ?」
夏美はまた聞いた
「それに黒板には目印のようなものはどこにもなかったわ」
修は
「確か。ポケットに」
ポケットに入れていたはずのチョークは残っていなかった
「そういえば、あの先生。どこ行ったんだ?」
修は呟いた
「まだ学校にいるのかなあ」
「あの先生って?」
僕は修と優子に聞いた。修と優子は校舎に入り
「俺らの時に一緒にいてくれた先生がいたんだ!」
そう叫びながら、校舎内を全部捜した。しかし男性の姿はどこにもなかった。校舎から出た形跡もないし
「そんな人、僕ら見てないよ?」
僕は立ち止まった
「もしかして、拓也から聞いた自殺した先生って」
修の心の中に、男性の顔が
「あの先生だったのか」
「それじゃあ、俺らが見たあの女の子も行方不明になった女の子…?」
そしてこの肝だめしは
いい夏の思い出となった
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