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い表情で男性は私に言った。
「ごめんなさい」
私は逃げるようにその場から去った。それからというもの敬吾からのメールはとぎれてしまった。
メールがとぎれて一週間がたった
「どうして?私からはメール送れないし」
そんなある日のこと久々に敬吾からメールがきた
『久しぶりにメールを送るよ。俺のことは忘れて同僚の男の気持ちにこたえてやれ』
「なんでこんなメール送ってくるのよ」
ちなみに私は会社にいました。すると隣に座っていた同僚の男性が
「彼だって。僕のこと認めているじゃないか。もう少し考えてくれ」
男性は真剣な表情で私に言った
「ごめんなさい、今はまだそうゆう気持ちにはなれないの」
「…」
そして今日で敬吾が亡くなって1年がたった。この1年はすごく長く感じた。一周忌をむかえた私は敬吾のお墓に来た。
「敬吾…」
私は泣きだしてしまった。するとお墓のところに携帯が。よく見るとどうやら敬吾の携帯のようだった。
「なんでこんなところに敬吾の携帯が」
私は携帯を開いた。すると送信ボックスにはこの1年で今まで私の元に届いたメールがあった。
「やっぱり敬吾だったんだ」
私は敬吾の携帯を抱きしめた。気がつくと私の携帯に一件メールが届いていた。メールは敬吾からだった。内容は
『お墓参りに来てくれてありがとう。これは最後のメールで。今日で本当にお別れだ。俺のことは忘れてくれ。これ以上!俺のことでお前が苦しむのをみたくないから。』
「さようなら」
一瞬、敬吾の声がした
「敬吾…そんなの嫌よ。これでもう最後だなんて」
すると目の前に敬吾が
「美嘉。もうお前のそばにはいられないんだよ」
「敬吾」
「けど。いなくなったりはしない。お前の心の中に俺はいる」
「そうだね。そうだよね。」
「大好きだ。愛してる」
敬吾は私にキスをしてそして消えていった。それ以来、私に敬吾からのメールが送られてきたりすることはなくなってしまった。
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