第22夜 天使が見ている

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高校時代、ちょうど携帯が流行っていた頃、携帯にちなんだ怖くて不思議な噂が伝わっていた。 ある日、携帯をいじっていると天使の部屋という携帯サイトからメールが送られてくるというのだ。 ただし、誰にでも送られてくるわけではない。 例えば 人柄がいい、成績がいいなど、特別な素質を持った人間にしか送られてこないのだ。なので、私自身、そんな話は信じてはいなかったのだが。 ある日、クラスに才色兼備な女の子、天地零奈が転校してきた。 「こうゆう子になら、天使のメールがきてもおかしくないかも」 思わず呟いてしまった。すると、零奈が私に声をかけてきた。 「天使のメールってなぁに?あなた、お名前は?」 まるで天使のような笑顔で 「鈴木ゆかりです。」 「ゆかりちゃんか。よろしくね」 「よろしく!」 「私のことは零奈って呼んでいい?」 いい友達になれそう。ってかなりたい。 「そうだ!放課後、一緒に帰らない?」 「うん!いいよ!」
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