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なんか緊張するな。こんな綺麗な子が私の隣で歩いているんだもん。
「ねえ。あなた。天使メールのこと知ってるの?」
「うん!噂で聞いただけだけど」
もしかして、零奈も知っているのかな。
「私、実は天使メールもってるんだ」
「え!マジ!?」
「うんうん!」
そう言いながら携帯を開いた。
「ほら、これよ」
「見せて見せて」
メールの内容を見ると。
そこには
天使メール
こんにちは、
君は選ばれた人間だよ。
僕の大事な友達。
いつまでも僕の理想の友達でいてね。
そばでずっと見守っているから。
「うわぁすごおお」
「正直びっくりしたわ、私みたいな子にこんなメールが来るなんて」
でも、それって認められたって証拠だよね。やっぱ凄いよ。
けど、私はまだ気付いてなかった。零奈の正体に。
次の日。
私が学校に行くと。
「そんなに天使のメールがほしいの?あんたには一生無理よ!あんたみたいな平凡な人間にはね」
教室に着くとクラスメイトの腹を蹴り続けている零奈と取り巻きの姿が。
「何やってるの?零奈?」
「あら、おはよう!ゆかり!この子に天使メールの話をしたら、そんなの信じないとか言い出したのよ?酷くない。ちゃんとメールも見せたのに、だから信じさせようとしているの。」
そう言いながら平然とした表情で、零奈は席に着いた。
「どうしたの?ゆかり、席に着きなよ」
「あっうん」
零奈とはあまり関わりたくないかも、裏表激しすぎだよ。まさか、こんな子だったなんて。信用できない。
「零奈、もうあんなことは」
「何よ?あの子が悪いのよ?友達が嘘つき呼ばわりされたのに、ゆかり、そんな事言わないでよ」
零奈は凄く辛そうだった。
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