出会い

3/41

1人が本棚に入れています
本棚に追加
/46ページ
俺と迅が席に着き話していると、廊下から足音が聞こえてきた。 「あ…おはよう、二人とも。」 同級生の"篠田美佳"だ。 美佳とも昔から仲が良く、高校に上がってからもよく話すなかだ。 「おーう。」 「おはよう…。」 それにしても今日は美佳がくるのが早い。 「今日はどうしたんだよ、美佳。いつもギリギリに来るのにさ。」 自分の席に鞄を掛け、欠伸をしていた美佳に聞いてみた。 「そうなの!聞いてよ。朝から父さんがバタバタってうるさくてさ~。」 「美佳の父さんが?」 美佳の父親は刑事だ。何度か会ったことがあるが、いかにも刑事という感じでスーツが似合うおじさんだった。 「事件が起きたー!とかって言っててさ。…何か殺人事件が起きたとかって聞いた気がするけど、物騒だよね?」 笑いながら美佳は話していたが俺と迅は嫌な予感を感じていた。 「…どんな事件なのかわかるか?」 美佳は少しだけ首を傾げ思い出すようにしていた。 「うーん…。詳しいことはよくわかんないや。ごめん!」 「そっか…。」 普通の事件なのか? もしも今、日本で起きている連続殺人なら…。 「そうそう!今日じゃん転校生くるの!」 「あー、そうだったか?」 ますます嫌な予感だな。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加