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俺と迅が席に着き話していると、廊下から足音が聞こえてきた。
「あ…おはよう、二人とも。」
同級生の"篠田美佳"だ。
美佳とも昔から仲が良く、高校に上がってからもよく話すなかだ。
「おーう。」
「おはよう…。」
それにしても今日は美佳がくるのが早い。
「今日はどうしたんだよ、美佳。いつもギリギリに来るのにさ。」
自分の席に鞄を掛け、欠伸をしていた美佳に聞いてみた。
「そうなの!聞いてよ。朝から父さんがバタバタってうるさくてさ~。」
「美佳の父さんが?」
美佳の父親は刑事だ。何度か会ったことがあるが、いかにも刑事という感じでスーツが似合うおじさんだった。
「事件が起きたー!とかって言っててさ。…何か殺人事件が起きたとかって聞いた気がするけど、物騒だよね?」
笑いながら美佳は話していたが俺と迅は嫌な予感を感じていた。
「…どんな事件なのかわかるか?」
美佳は少しだけ首を傾げ思い出すようにしていた。
「うーん…。詳しいことはよくわかんないや。ごめん!」
「そっか…。」
普通の事件なのか?
もしも今、日本で起きている連続殺人なら…。
「そうそう!今日じゃん転校生くるの!」
「あー、そうだったか?」
ますます嫌な予感だな。
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