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もうすぐホームルームが始まる時間だ。
だか、さっき美佳から聞いた話が気にかかる。
「なぁ…どう思う?」
「…事件のこと?」
「そう、もしかしたらこの町でも、って事があんのかな?」
「…詳しいことがわからないから…。」
「だよなぁ…。」
俺は椅子に背をもたれるようにして、天井を見ていた。後ろの席にいる迅のほうを見ずに話している。
すると教室のドアを開ける音が聞こえた。
「はい、席に着けー。」
担任の久保田が教室に入ってきたらしく、周りで騒いでいた奴らが席に着く音がする。
「今日は前から言っていた転校生を紹介するぞー。
おい、入ってこい。」
誰かが入ってくる足音が聞こえると同時に おぉ という歓声が聞こえた。
なんだ?と思い、教卓の方を見てみると、黒髪を背中辺りまで伸ばし少し眠そうな目をした女子が立っていた。
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