1人が本棚に入れています
本棚に追加
「なぁ…迅。」
「…ん?」
休み時間になり、迅に話しかけてみた。
「お前はどう思う?転校生と事件の関連性…。」
「…特になにも。…」
「そっか、…んじゃ俺の考えすぎなのかな?何かひっかかるような気が…。」
「何で?…」
「勘だけど?」
「…あてにならないな。」
なかなか冷たいな、なんて考えながら迅を見つめる。
前髪で隠れた目、制服の下に着てるパーカー、手元にパックジュース。
これらがこいつの特徴みたいなもんだ。
すると、美佳の声が聞こえてきた。
「はじめまして。私は篠田美佳、よろしく。」
廊下側からだ。見てみると北嶋さんに向かい手を差し出した美佳の姿があった。
握手を求めてるらしいが…。
「…よろしく。」
北嶋さんは普通に手をとり握手した。
「無視するイメージあったわ。」
「失礼だ…修也。」
美佳はなにやら北嶋さんに質問をしはじめていた。
「ねぇ、どこから転校してきたの?」
「…東京。」
「へぇ、北嶋さんって都会人なんだ!」
何やら他愛のない話をしてるらしく、北嶋さんはわからないが美佳は楽しそうにしている。
「はは、都会人とか…田舎もん丸出しだな、美佳。」
「…俺らは田舎もんだからなー…。」
「まぁ、違いない。…さて、用意でもするか。」
その時、授業の予鈴が鳴り響いた。
最初のコメントを投稿しよう!