属性主義

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「……らぎ」 槐先生を始めて見た時はずいぶん驚いた。 なにせ小学生が高校の教壇に立っているように見えたんだからな。 「おい、ひい……!」 それだけじゃない。 あの口調と狐耳と狐尻尾。 アレが槐先生の持っていた"ロリババァ"のイメージとはいえ凄まじい。 「ヒイラギィ!!」 「ふぉっ!?」 気づけば起こり顔の槐先生が目の前に立っていた。 擬音を使えば『ちょこん』という表現が適切。 「ワシの話よりも空を眺めるのが好きなようじゃな。なにか見えるのか? 女の子でも空から落ちてきおったか?」 「いやぁ、どんな属性ならそうなるのか疑問ですねぇ」 「"天使っ娘"とかならばあるかも知れぬぞ?」 「流石にそれは……」 そっと先生が耳元に口を寄せる。 「次は日誌の角で脳天をかち割るからな」 「…………」 「では次じゃな……日暮」 「はーい」 くるりと背を向けて教壇に戻るロリっ娘。 先生、さっきの一瞬素でしたね。
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