『雪』~初恋~

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――冬の、ある寒い日の午後。 私は、暇をもて余していた。 そんなとき、携帯電話の着信音が部屋に鳴り響いた。 「…もしもし」 『やっほー!今、暇~?』 最近、毎日のように一緒に遊んでいる友達からだった。 「…暇だけど、」 『じゃあ、遊ぼうよ!』 「いいけど、なにして遊ぶの?」 『なにしよう?』 高校生の私たちにとって、遊ぶ場所はカラオケやゲームセンターくらいしかない。 しかし、金欠である私たちは、両方とも断念するしかなかった。 「…ショッピングモールで、ダベるしかなくね?」 『…だよね』
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