平凡な毎日くだらない世界

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リビングのドアは開いており、暖かい空気が漏れている。 「おはよう、母さん。俺もコーヒー」 「悠、ごめんね。お母さん寝坊しちゃってお弁当、」 買っていくことを伝え、一度部屋を出た。 カイロをさすりながらトイレへ向かう。そのまま、歯を磨き顔を洗う。 髪を軽く整えてリビングへ戻った。 「悠、テレビつけてくれないか。」 「はいはい。」 いつの間にか起きていた父さんは影が薄く、音も立てずに階段を降りられるらしい。 リモコンを握りながら、コーヒーを口に運ぶ。 「苦、」 今日の運勢は----- 何て言葉がテレビから陽気な音と共に流れてくる。 テーブルに乗せてある砂糖を手で掴みながら3つほど入れミルクを足す。 苦いのは苦手なのだ。 甘いのが得意というわけではないが。 強いていうなら、好きなものは辛いもの。例えばキムチとか。 今日は5位らしい。良くも悪くもない普通の日。逆に憂鬱だ。 何の逆かは分からないが。 ラッキーアイテムは、楽譜。あなたの音楽を見つけると良い出来事があるかもしれません。続いて、6位は-----。 楽譜何て読めもしないのに意味ないだろ。まず運勢なんて信じてない。 1位だったら話は別として。 「甘、」 甘いくらいが今朝には、合っている気がする。
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