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「僕と組みたい理由がわからない。僕以外にもっと良いパートナーがいたら後で損するじゃないか。更に言えば僕は初心者だし。」
すると、結城さんは一呼吸を間を置きこう言った。
「それは…貴方と組むとリセットできるから。」
あれ?
僕の知らない言葉が出て来た。
「どういうこと?」
「だけど、貴方にはまだ攻略する時間はあるでしょ?」
「まぁ…そうだけど、理由が」
「タッグを組むとき、タッグを組む相手の時間をプラスできるのよ。」
「そうなの?」
「そう。そして私にはもう時間がないのよ。」
「えっ…」
僕は驚愕した。
時間がない…つまりは彼女はこのままだとあの世界に幽閉されてしまうのだ。
永遠に
「あと時間は…どのくらいなの?」
「一時間よ。」
「い、一時間!?何故そんなに短いんですか!?僕は三年ありますよ。」
「わからない…けど私は最初から時間がなかったのよ。だけど…攻略の途中でこのタッグシステムの情報を手入れた。なら私がすべきことは一つ。より攻略時間が長そうなパートナーまたはかなり進んでいる奴と組む事よ。それも早くね。」
「つまり…結城さんはこのままだと大変だと?」
「そうよ。」
やばい…結城さんこのままだと大変なことになる。
「でも…僕で良いんですか?本当に。」
「構わないわ。このまま終わるぐらいならね。」
僕は彼女とタッグを組むことを決意した。
これから先1人でやるよりも退屈にはならないと思って。
「僕は…結城さんとタッグをやります。」
「良かった。なら、私の手を握って頂戴。」
僕は疑問に思いつつ、手を握った。
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