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勉強が終わって、大学の帰りにカフェテリアによる。
クリスマスの初デートに寄ったあのカフェテリア。
そこのガラス張りの壁から冬の街並みが見える。
寒そうな外はまたクリスマスの色に染まり、その中に目立って見える大きな時計塔。
「香奈」
「ん?」
一年前もその笑顔が見たかったよ...
俺は何故かこの時、無性に香奈の名前を呼びたくなったのを覚えている。
「香奈」
「だから何?」
照れながら俺を見つめる香奈。
そのガラス玉のように綺麗な瞳や子供のように無邪気で明るい笑顔も全部俺のだ...
改めて、香奈と出会えた喜びを感じた。
「一年くらい前にもここに来たよね。」
「うん」
「あのとき香奈って、正直俺といてつまらなさそうだったな」
「そんなことないもん、好きだったよ」
冗談っぽく笑顔で言うと香奈もそれに応対してきた。
「絶対嘘だ」
そんなことを笑いながら話していた。
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