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その後、俺はカフェテリアを出て街をぶらぶらと歩いた。
母親と子供が幸せそうに手をつないで歩いてる姿やサンタクロースの格好をした人。
他のカップルたちは幸せに過ごしているだろうか...
自分とほぼ対照関係にある人たちのことを思いながら思慮にふける。
ざくりざくりと雪を踏みしめる。
歩きながら色々な家の屋根を見る。
ここから見える時計塔は大きいのだが、今日に限ってやけに存在感が小さかった。
夜になると、時計塔の時計が蛍光するようになっている。
それは暗い夜空にぼうっと浮かぶ。
クリスマスの街の光景を一人で見て歩くと、とても虚しくなる。
若干の憂鬱がカフェテリアを出た直後から襲ってきているのだ。
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