第一話

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ようやくベッドから起き上がると大きく背伸びをした。 そして一言。 「寒っ!!」 温度計を見ると『9℃』の文字が。 慌てて椅子の背も垂れたれにかけてあったジャンパーを羽織ると、一晩で冷え切った掌を摩りながら1階へと降りていく。 階段の途中で窓があり、そこからは家の前の閑散とした通りが見渡せる。そこから見えた光景に拓也は足を止めた。 いつもなら車が行きかい、騒音を住宅街に撒き散らしているのだが、数分その場でボーっと通りを見ていたが1台も通らない。 人も車同様、皆無だった。
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