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決め手となったのは、機甲歩兵だけではなかった。
防衛省が開発したEMP弾頭、ステルス機能搭載攻撃ヘリ、戦闘機などがロシア軍を壊滅に追い込んだ。
これも防衛省が極秘に開発していた兵器であり、第二次日露戦争が始まるまで、そのことが公になることはなかった。
これらの最新兵器にロシア軍はなす術がなかった。結果、ロシアは日本に降伏、二度目の敗戦を味わうことになる。
北方領土は日本に完全返還され、樺太に住んでいたロシア人は全てロシアに強制退去された。
このことは全世界が注目した。西側諸国は日本の勝利を大いに喜んだ。
しかし、中国や朝鮮での反応は冷ややかなものだった。
アメリカは再び米軍を日本に駐留させようとしたが、日本政府はこれを全面的に拒否した。
第二次日露戦争が始まる前に安保条約を破棄し、見捨てたのである。アメリカは「極東アジアの治安強化」という名目で置こうとしたが、日本はそんなことは一切聞かなかった。
結果、アメリカ軍は日本に来ることはできなかった。実際アメリカ国内でもアメリカ軍の完全撤退を求めるデモが発生していたからである。
開戦前に完全撤退をさせたから尚更である。アメリカは世界各国からの信用を失った。
日本国内のアメリカ軍基地は土地の所有者に変換されるか、または規模縮小をし、自衛軍の基地として再利用されることになった。
憲法9条の改正などが行われ、事実上、自衛軍はアジア一の軍隊となったのだ。
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