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翌日、大野が記者会見で自衛軍を異世界へ派遣することを発表した。
この時、記者やマスコミから侵略戦争を吹っかけるのかと聞かれたが、憲法9条があるため、これは正当な報復ということでマスコミはだんまりとなった。
憲法9条を改正したことにより、自衛軍は交戦権を持つことが出来るようになり、報復のための戦争が出来るようになった。
もちろん、最初から侵略目的で戦争をするわけではない。あくまで報復だ。
この記者会見で古賀が計画をしていた移民計画を発表した。
当然、報復の戦争なのになぜ移民を送る必要があるのかという質問があった。大野は敵は確かに危険な見たことの無い未知の生物を操って攻撃をしてくるが、武装などは中世ヨーロッパレベルの装備をしており、近代兵器で武装をしている自衛軍にとって脅威ではないと言った。
帝国軍は確かに人海戦術などで攻撃をしてくる。そこに航空自衛軍の爆撃を加えれば地獄絵図になる。あるいは陸上自衛軍の銃撃でハチの巣にされるかどうかの問題にもなる。
「移民はどのようにして集まるのでしょうか」
という記者の質問に対して大野は「希望者を募る」と答えた。
また、もしものことも考え、移民たちには武装権を与えるとも発表した。
「もしも、武装を与えて犯罪行為があった場合は?」
朝日新聞の記者が言った。
「自衛軍兵士により、徹底的に処分を下します」
大野のこの過激極まりない発言に記者たちは寒気を感じた。大野の言う“処分”はつまり死罪だ。
自衛のために武器を預けてありながら、犯罪犯した場合はその場で殺される可能性がおおいにあるというのだ。
これも現代の諸葛亮というべき防衛大臣、古賀の考えである。
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