木の上の…

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「…に、似合いそうにありませんね。どうしてでしょう?」 「安定したものは俺には似合わんのだよ。」 そう云って遠くを見つめぼそっとつぶやく。 「ま。お前は、俺と違うだろうから早く いいヒト見つけろよ」 あまりに、まじめな顔で云うものだから、 僕は思わず吹き出してしまった。 「笑うな。折角俺がまじめに云ってるのに…」 不機嫌そうな顔をしながら土方さんは 僕の方の柿を1つとりかじった。 「あ!土方さんそれ…渋柿ですよって… もう遅いですね…」 土方さんは、かじった柿をぺっと吐き出し 「早くそれを云え!」 とこっちを軽く睨んだ。
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