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2年前‥‥ーーー夏の盛り。
昼間には真夏の太陽が
夜にはじめっとした熱気が
暑がりの俺には嫌な時期やったー。
「あぁっちーアイスくいてー!!」
そう言い、派手なスーツを着た男がコンビニに飛び込む。
「ほんまに暑いなー‥もう夜中やのにな‥あっ俺もアイス!」
またもう1人派手なスーツを着た男がコンビニに飛び込む。
ここは大阪の歓楽街、宗右衛門町。
欲望と金の街。色々な人種、職種の人間が街を歩く。
ヤクザ、ホスト、キャバ孃に風俗孃
またそれ目当てに来る客。その客を店に呼び込もうとするボーイ達。
真夜中とはいえ辺りはネオンと人混みにあふれ、8月という事もあり、じめじめした暑さが体を汗ばました。
「涼しーー天国天国ー!」
先程の派手なスーツを着た男、コンビニに入り、アイスのコーナーを物色している。
「はよ選びや朱連(しゅれん)さん」
「ちょまってーなーそうすけもう決めたん?!」
そうすけと呼ばれた男。派手なスーツに派手な髪、シルバーのアクセをじゃらじゃらつけ、いかにもホストのようなホストだ。
「決まったわ、ほれ」
そう言い買うアイスを見せた。
「それはハーゲンダッツ!!
いや売れっ子は違うなぁ〓じゃあ俺は60円のガリガリ君で!!」
「‥‥‥なんやアイスぐらい買うたるわ、早よいこ、遅刻したら罰金やで!」
「へーい」
ーーーそうすけ
本名、俊介
俺だ。
ホスト。そう、この頃俺は新人ホストととして、大阪の宗右衛門町にいた。
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